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KTS's Future
#006

定型業務を変えることで、
現場の仕事は大きく変えられる。
RWR 開発プロジェクト座談会

MEMBER

  • K.A

    K.A

    PROFILE
    1998年KEL⼊社。⾃社他社問わずお客様に最適なドキュメントシステムの提案、設計、開発、サポートまで⼀気通貫で経験し、2019年KTSへ転籍。本プロジェクトではチームリーダー。
  • T.S

    T.S

    PROFILE
    1999 年メモックス・テレックス⼊社。ドキュメントソリューションに関わるSE として従事し、KTSへ転籍。RWRの企画から検証まで一貫して担当。
  • H.T

    H.T

    PROFILE
    1988 年KEL ⼊社。ソフトウェア開発、営業⽀援、構築⽀援等に従事。2014 年KTS 転籍。2021 年よりドキュメントDXソリューション業務を担当し、RWRと電子帳票システム連携などの提案活動を行っている。
  • M.S

    M.S

    PROFILE
    2013 年KTS ⼊社。印刷業務に関わるソフトウェアの構築や営業⽀援を経験し、本プロジェクトに参加。

INTRODUCTION

2020年にプロジェクトが始動した、RWR。企業における定型業務改善を目的とした、KTSの自社ソリューション。⾃社ソリューションをつくる⾯⽩さや、業務改善ソリューションで可能になる価値提供について聞いた。

⽇々の業務を変える、RWR。

H.T) まずはこれを読んでくださる⽅のために、そもそもRWR ソリューションがどのようなソリューションなのかについて、改めてお話ししていきましょうか。

K.A) RWR はRoutine Work Reformer の略。その名のとおり、企業の定型業務改善に役⽴つKTSの⾃社ソリューションです。定型業務の中でもドキュメント、つまり紙の書類や資料、帳票などにまつわる業務と深く関わるものです。

H.T) ドキュメントに関わる定型業務の改善に関しては、以前より⼀定ニーズがあったんですよね。FAX業務や捺印業務などがわかりやすい例ですね。

M.S) はい。主に4つのソリューションをRWRは提供します。1つ⽬が、書類の仕分け、配信ソリューションで、予め設定された所定のフォルダに決められたファイル名に変更して格納し、さらに担当者へのメール配信などが自動化できます。2つ⽬として、1つ目のソリューションからさらに、OCRで書類をデータ化しRPAで社内システムへ自動入力といった業務自動化を実現します。3 つ⽬は⼿書きの⽂字をスキャンすることなく、その場でデータ化できること。最後の4 つ⽬として、電⼦帳票と連携したペーパーレス化が挙げられます。今後は、他のシステムとの連携も視野に入れてさらに利便性の高いソリューションにしていきたいと考えています。

K.A) わかりやすいように具体的な業務を例にして考えてみましょう。たとえばこれまでFAXや郵送でしかやりとりできなかったドキュメントを、データとしてやりとりすることができるようになります。

T.S) データで送受信と保管ができるだけでなく、⾃動で仕分け、保管、配布も⾏えるため、これまではFAXの控えを必要な分コピーをとって担当者に渡したり、1枚ずつファイリングして棚に収めたりしていたものが不要になります。

M.S) あとは、現場で⼿書き記⼊されたメモを離れた現場やオフィスの担当者へ⽂書化された状態で共有が簡単になることもありますね。リモートワークや拠点間の情報共有に便利です。

H.T) そういったお客様の⽇々の業務、まさにRoutine Workを変えていくために⽣まれたソリューションでしたね。

持っていた強みに、時代のニーズが合致した。

K.A) 元々、ドキュメントに関わるプロダクトは兼松エレクトロニクス(以下、KEL)やケー・イー・エルテクニカルサービス(以下、KTS)が強みを持っていた分野ではあるんですよね。

T.S) そうなんです、元々ドキュメントソリューションに関する知⾒はありました。たまたまとある複合機について調べていたときに、複合機とペーパーレスを組み合わせるようなソリューションなんて、ちょっと⾯⽩いかもしれないと考えたことが本プロジェクトの発端です。

K.A) それがちょうど2020 年。新型コロナウィルスの流⾏によって世の中にリモートワークが広まり、ペーパーレスをはじめとしたドキュメント関連の課題改善にニーズがありました。

T.S) そう。もちろんそれ以前から企業のIT化、DX化などは注⽬されてはいたけれど、まだまだ体制の整っていない企業も多かった。組織がトップから現場まで全て変わるというのは、想像以上に難しいことです。FAXが主流、捺印がマスト。そういった理由でリモートワークができないお客様はまだまだたくさんいらっしゃいました。

M.S) ⼤掛かりに何かを変えるのって難しいから、RWRは毎⽇の業務の本当にちょっとした部分を、少し簡素化できることが⼤事だったと思います。たとえばこれまで書類を⼿書きで記⼊して、その書類を⾒ながら改めてデータ⼊⼒している⼈がいたとしたら、それって⼆度⼿間ですよね。でも最初の段階から⼿書きを読み取れるようにしておけば、そこでの「⼿で書く」という⾏為は変わらないけれども、改めて⼿で⼊⼒する⼯程をなくすことができるわけです。

H.T) それが、コロナ禍のお客様のニーズに合致した。

K.A) ええ。まずはデータでのやりとりができるようになるので、どこにいても業務ができる。これまではFAXを送るためだけにオフィスへ⾏かなければならなかった⼈が、⾃宅で仕事をできるようになりました。設定しておけば⾃動配信なんかも可能なので、さらに簡素化できます。

ヒアリングや価格設定まで。
プロジェクトを通じて技術者としての幅が広がる。

H.T) プロジェクトを通じて、困難だったのはどんなポイントですか?

T.S) 個⼈的には、⾃分がSE やプログラマとしての業務しか経験したことがなかったので難しかったですね。

M.S) 具体的にどの部分が難しかったのでしょうか。

T.S) ⾃分が受発注業務等のバックオフィス系の業務に携わったことが無かったので、そもそもお客様がどんなフローで仕事をしていて、何に困っているのかがわからない。課題が⾒つけられなければ、結局役に⽴たないソリューションになってしまうわけですから。そこは難しさがありました。

M.S) そうでしたね。社内外問わず、ヒアリングの機会をもらいました。とにかく「現場の声」を拾おうと。「それってやりにくくないんですか?」「それって絶対の社内ルールなんですか?」と細かく聞きましたね。

H.T) でもそこにKTSらしい姿勢が表れていますよね。お客様から本当に使ってもらえるソリューションをつくろうとするところ。

K.A) おっしゃるとおりだと思います。

T.S) KTSは技術⼒の⾼い組織だと⾃負していますが、⼀⽅でお客様の課題について徹底的に考えることにも実は⻑けているのではないでしょうか。徹底して調べたり聞いたりした上での、気づきや発想をとても⼤事にしていると感じます。

K.A) 全く違う⾓度からですが、私は⾃社プロダクトの開発であったことで⼤きな困難を感じました。それまで⾃⾝では経験がなかったので、お客様から依頼されたものをつくるのとはまた違う難しさがあるなと。

M.S) コンセプトや⽅針を定めるところから。本当にゼロからのスタートですもんね。

K.A) ⾃社プロダクトに関する社内ルールを確認することや価格設定をすることなども。これまででは業務外だったことまで経験できたので、仕事の幅が広がった気がしています。

「概念」として、様々な価値提供をするものへ。

K.A) 今後のRWRにはどのような期待をしますか?

T.S) 現時点でRWR の提供価値って、普段当たり前に行っている定型業務の中の一部でもいいので効率化していく事にあります。しかし定型業務が一部でも楽になることによって、実は⼤きな価値や、新たな改善箇所の発見につながると期待できますよね。

M.S) まさに。たとえば属⼈的な作業や業務が減るので、事故やミスをへらすことができます。組織内でのプロセスやルールの統一化になるので、全体としての⽣産性の向上やデータ整流化につながるのではないでしょうか。

K.A) 「定型」業務と呼ばれつつ、かなり属⼈的になっている業務って実は多くて。属⼈的だとそもそも問題点も発⾒しにくい。RWRの導⼊をきっかけにオペレーションやプロセスが統⼀されることで、新たな課題の発⾒につながることもあると思います。

H.T) ソリューションの提供だけで終わらず、業務コンサルティングの領域でKTSがサポートしていけることも増えていくかもしれませんね。

K.A) そうそう。サポートできる領域は広がるのだと思います。私個⼈としては、RWRはソリューションではなく、概念だと思っていて。

H.T) RWRが概念、とは?

K.A) 「定型業務を改善すること」そのものが私たちの提供価値なんです。RWRの特定の機能・性能だけを提供するわけではないのだなと。だから、RWRはお客様ごとに機能をカスタマイズしやすいソリューションにしました。組織によって仕事の仕⽅は違うから、それぞれに合わせた業務改善ができることがRWRには必要なのだと思います。

H.T) カスタマイズしやすければ、新たな製品やサービスとの連携も可能になりますよね。⽬下私が担当するのが、電⼦帳票システムとの連携。まだまだやれることは広がりそうです。

K.A) そうですね、クラウド連携なども検討中です。KTSの理念は、手段や手法にとらわれずお客様の業務課題を解決することです。この理念を体現するソリューションとしてRWRを育てていきましょう。

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